【家庭で実施】STEM(ステム)教育方法|答えを決めるのは自分自身
B!
STEM教育は、変化してゆく社会で、どのように生きていくかを考えて「自発的に創造できる人材」を育成する教育です。
ところで、超スマート社会(society5.0)で、どのように生きていきたいかを考えたことはありますか。
急に問いかけられても、言葉につまるのも仕方ありません。
ものごとを捉える見方や考え方が、多様化している世の中で「どのように生きるか」を決めることは、人生で最大の難題ですね。
そこで、新しい教育システムであるSTEM教育が、世界各国で注目されています。
新しい教育ですが、日常の家庭生活の中にも、STEM教育につながる場面やものはたくさんあります。
この記事では、家庭でできる様々なSTEM教育をご紹介しますね。
-Contents-
なぜSTEM教育が必要なのか?
それでは、なぜ、こんなにもSTEM教育が注目されているのでしょうか。
現代、多様性で溢れています。
近い将来、「society5.0」で生きる皆さんは多くの価値観を理解しなければ生きていくことは出来ません。
それでは、どのような人が生き残っていくのでしょうか?
この新しい時代を生きていくためには、自らが多様な視点で物事を見る能力が必要になってきます。
たとえば、
目の前の「コップに入ったお茶」という表現を聞いた時に、次のように色々なモノの見方ができるでしょうか。
- 数学的:200mlのコップに半分入っているお茶
- 国語的:透明のガラスのコップに入った半透明の緑色のお茶
- 社会科的:中国産のガラスのコップに入った静岡産のお茶
- 科学的/理科的::ケイ素を含む透明で硬い材料でできたコップに入っているカテキン、テアニンを含む水溶液
このように、STEM教育は「物事を多面的に捉える視点」を持ち日常生活と組み合わせることで、問題の解決策を多様に編み出し「自らの力で解決できる」ようになることを目指します。
新しい時代を生きていくためには、自らが多様な視点で物事を見る能力が必要になってきます。
それが、今回の文部科学省が学習指導要領で示した「生きる力」なのです。
そこで、新たな価値を生み出す人材を育てるために、いまSTEM教育が世界全体でどんどん取り入れられています。 これが、多くの価値観を理解して「生きる力」を磨くのがSTEM教育なのです。
「答えを決めるのは自分自身」とは?
新しい時代(society5.0)になり、多くの人が物事を多面的に捉える様になれば、問題・解決策に対する「正解は一つではない」ということです。
「なにが答えとして適しているのか?」
その答えを決めるのは問題を解決しようとする一人ひとりが判断するものです。
- 問題や課題を発見する(仮説を立案する)
- 手順を考え実行する
- 結果を振り返る(失敗の原因を追求する)
このプロセス繰り返すことで、課題を前にして、自ら解決するための思考力、行動力を身につけていきます。
人に言われた答えを鵜呑みせず、Science(科学)やMathematics(数学)を要素から、「こうすべき」という自らの論理的な意見を発信できることが大事です。
世の中には、多くの価値観があります!こういった価値観を理解し、自分の価値観として取り入れることが感性を育むことになり、将来、自分の答えを自信もって導き出すことができる原動力になります。
つまり主体的に問題解決できる人材へと成長できるでしょう。
子どものSTEM教育は、親と共に育むものです。一緒に楽しみながら、生きていくための方法として、ぜひSTEMな生き方を始めてみよう。
次の記事でも、ご家庭で簡単に出来るSTEM教育方法を記述していますので、どうぞご参考にしてください。
科学的、数学的な思考を鍛える方法
世の中には、科学的・数学的に捉えないと解決できないことが沢山あります。
ただ、科学と数学だけを学べばイイということではなく、日常生活や世の中の問題と組み合わせて解決策を考えることが大事になってきます。
記事内の記事の方法も併せてお試しください。
「知っている知識量」ではなく「新たな価値を生み出す能力」
「AIやロボットに仕事が奪われる」といった話を聞いたことがありませんか。
そんな世の中になった時に必要な、“新たな価値を生み出せる”能力です。
新たな価値を生み出せる創造的な能力だけを身に付ければイイということではなく、日常生活や世の中の問題と組み合わせてSTEM力を身に付けることが大事になってきます。
記事内の記事の方法も併せてお試しください。
人生を変える論理的な話し方
「話しがわかりにくい」と言われたことはありませんか。
論理的な話し方を身に付けて「自ら表現して問題を解決していく能力」を育成するSTEM教育が必要になってきます。
「説明がわかりやすい」と一目置かれるようになれば、将来の人生が劇的に変わります。
ただし、口で表現するだけでは新たなものは生まれません。
日常生活や世の中の問題と組み合わせてSTEM力を身に付けることが大事になってきます。
記事内の記事の方法も併せてお試しください。
イメージトレーニングでSTEM力を高める方法
STEM教育の目的は、「自ら考え、自ら行動した上で、問題を解決する能力を身につける」ことです。
問題があるときに、問題の内容を頭の中でイメージできていれば、解決への道筋は立てやすくなります。
たとえば、
モノを作る際に、自分で頭の中でのイメージができる様になれば、設計で図面に描くのに時間はかかりません。
イメージトレーニングでSTEM力を鍛える方法を紹介しますね。
積み木などの視覚的な組み立て遊び
幼い子どもにも身近なオモチャである「積み木(ブロック)」は、STEM力を鍛えるのに適しています。
年齢関係なく、幼稚園児から大人まで遊べるオモチャですね。
「積み木」は、同じ形状であっても、組み立て手順は何通りもあります。
そのことで、次のような効果が得られます。
- 自分で考えて、自ら指先を動かして失敗を繰返す
- 自らバランスや立体での構成を考え、イメージしたものを「視覚化」する
このように、集中し追求していくことで、自発的な思考力を身に付けていくことができます。
こんな優れたオモチャを使わない手はないですね!
慣れてくると、工数の競争するなどをすると劇的にSTEMレベルが上がります。
たとえば、次のようにパパが問いかけながら「積み木」を行ってみましょう。
- お題決め
「この形を積み木で作るには、どのような順序で作るでしょう?」
→(創造させる) - 課題を出す
「良く作れたね。でも、もっと早く作れる方法は無いかな?」
→(創造の向上) - 工数を競う
「じぁパパの組立て方と勝負してみようか。ルールは、組み立てる回数の数が少ない方が勝ちね」
→(創造力を追求)
何度も負けることで「効率よく作れる方法がどんな手順か」(課題設定→課題解決)を取り組みたくなり、自ら試行錯誤してイメージ力を高めながら答えを導く力を鍛えていきます。
市販されている「積み木」は種類も豊富ですので、ぜひご家庭に合わせて取り入れてみて下さい。
また、積み木だけではなく、パズルやブロック、折り紙などで代替しても問題ありません。
Mag-Building 知育玩具 積み木
ビー玉が転がるコースを試行錯誤し、考えて組み立てます。集中して、創造して、親子で楽しめます。
オモチャというより、教育ツールと言ってもいいくらい子どもを成長させてくれます。それにも関わらず安価な商品なので、非常にオススメの積み木です。
オススメ度 ★★★★★(4.8)
無料プログラミング言語でSTEM力を高める方法
2020年度から、STEM教育の先駆けとして、小学校でプログラミング教育が必修化されることは周知の通りです。
ご家庭でも無償で公開されているビジュアルプログラミング言語もあります。
ここでは、創造力・表現力・伝える力の向上に繋がるプログラミング言語「Scratch」を紹介しますね。
プログラミング学習は、何といっても「楽しい」ところが魅力ですのでぜひ試してみて下さい。
無料のScratch(スクラッチ)でプログラミングを楽しむ
Scratch(スクラッチ)は、子供向けに開発されたシンプルなものになります。
Scratchは、マサチューセッツ工科大学(略称MIT)が開発した無償で公開しているビジュアルプログラミング言語です。
ブロックをつなげていくだけ使いやすく、8歳から16歳の子供たち向けに開発されています。
Scratchは難しいかも…という場合には、ScratchJr(スクラッチジュニア)もあります。 初心者向けに「Scratchをはじめよう」手順付きガイドも用意しています。
プログラミングの構文やアルゴリズムといった難しいものを覚える必要がないため、はじめてプログラミングを学ぶ方にお薦めです。
Scratchに関する内容はこちらの記事に記事記載していますので、ご参考にしてください。
Scratchは無償で公開されていますので、一度インターネットに接続すれば利用することが可能になります。
設定の方法については、こちらの記事にまとめさせて頂いていますのでどうぞご参考にしてください。
「Scratch(スクラッチ)3.0」にバージョンアップしたことで、世界中の人の作品を共有したり、リミックス(アレンジ)できるようになり、「自主的により良いモノを生み出したい」と、子どもの好奇心を掻き立てて試行錯誤することで、より良い答えを探す力を鍛えていきます。
また、ご両親と一緒にプログラミングを学ぶことで、家庭でのコミュニケーションも育むことができるので楽しいですね。
作って学ぶScratchドリル (O’REILLY KIDS)
丁寧に解説されているので、初めてパソコンを触る子どもでもつまづくことなくプログラミングをつくることができます。対象は小学低学年になっていますが、年長から始めている子どもも沢山います。自分で行うことでドンドン楽しく学べるのでオススメです。
オススメ度 ★★★★★(4.7)
まとめ(家庭でできるSTEM教育)
将来、子どもに「どのようになりたいか?」と聞いても、めまぐるしく変わりゆく時代の中で、明確な未来像を描くことは難しいですね。
しかし、将来の新たな物語をつくるのは、子ども自身です。
現在の世の中には、これまで架空の事とされていたことを現実にする技術は、揃っています。
日常の科学的・数科学的な見方や考え方を身につけることで、これらの技術を使いこなせるようになります。
その中から、最適だと思える答えを見つけることが、これからの社会では必要とされてきます。
家庭でのSTEM教育は、子どもが悩んでいる時に「親は答えを与えず、一緒に考える」ことを意識して過ごして下さい。
この記事をここまで読んで頂きありがとうございました。
最後に、21世紀を造ってゆく皆様へ、野村克也氏の言葉を送らせてください!
「人と同じことをして満足しているようでは、ろくな仕事はできない」