プログラミングを教える方法は?|子どものプログラミング学習ポイント

勉強している幼児の画像

小学校でもプログラミング教育が必修化されて、子ども向けのプログラミング教室が注目を浴びています。いまでは、子どもに習わせたい「習いごと」の1位にプログラミングが挙げられています。

エンジニアとして苦しい思いをしている私でさえも、子どもにプログラミングを学ばせた方が将来のためになると考えているくらいです。

ただ、教材費や月謝が安くないのも現状です。

そんなとき、家で気楽に教えることはできないのかな?と考えたことはありませんか?

「プログラミングに詳しくないけど教えることができるのかな?」「 子どもは自宅でプログラミングを学ぶことができるのかな?」など。知りたいですよね?

プログラミングの家庭学習における悩みがあると思います。

ここでは、現役エンジニアとして臨時講師を務め、多くの小学生と保護者・教育関係者に関わってきた筆者が、親が子どもにプログラミングを教えるときのポイントについて説明させていただきます。

子どものプログラミング学習とは?

子どもと保護者のお互いが、プログラミングを学ぶ利点を理解しておく必要があります。

それでは、子どものプログラミング教育の概要について詳しく見ていきましょう。

1. プログラミング教育のメリット

子どものプログラミング教育は、プログラミングのスキルを身に着けること以外のメリットも多々あります。

「試行錯誤」がポイントになってきます。

新しいデジタル時代を生きていくためには、試行錯誤しながらあらゆる物事に触れ合う必要があります。プログラミングを作成していく中で、たくさん失敗をしたり悩んだりすることが、その思考力は磨いていきます。

「試行錯誤」の上で、完成したプログラムは、自己肯定感を満たしてくれます。

結果的に、プログラミングは、子どもを積極的でポジティブな人間に成長してくれるのです。

プログラミング教育のメリット

  • 論理的思考力の育成
  • 積極性が養われる
  • デジタル知識が身につく

2. 主なプログラミング学習内容

プログラミング学習の主な目的は、「プログラミング的思考」を身に付けることです。

大げさかもしれませんが、人は生きている中で必ず様々な苦難に直面します。そのとき、「自分で試行錯誤して、解決していく思考力」の有無が人生を変えるものです。

論理的なプログラミングを経験することによろって、苦難を解決するための順序立てて考える能力が生まれます。

プログラミング学習内容

  • ICT(コンピュータ)を活用した生活を送る
  • 論理的な思考(目的達成の手順)を身に付ける
  • クリエイティブなモノづくり(開発)の楽しさを体験する

3. 将来のIT人材不足への備え

小学校でのプログラミング必須化の背景には、将来のIT人材を担う目的があります。

経済産業省は、IT人材は2030年には最大で79万人不足すると発表しています。

世界中でデジタル化が進む中で、IT人材不足に悩む日本は、必要なスキルを持つ人材の育成が急務とされています。

「小学校でのプログラミング教育の必修化」は、子どもたちにデジタル化に適応させるためのIT知識を身につけさせ、将来的にIT業界で活躍する人材を育成する計画でもあります。

将来のIT人材不足

  • 日本がIT人材不足に悩んでいる
  • ITスキル人材の育成が急務

プログラミングを教える時のポイントは?

パパ・ママが、プログラミングを教えるときに注意するポイントを説明します。

プログラミングを家庭学習するときは勿論ですが、スクールの宿題をしている時にも参考にしてくださいね!

1. 手を出さない

プログラミングは、パソコンやタブレットを自分で触ることが大切です。

自宅で子どもが学習するときは、ドンドン触らせて下さい。

ただ、 パパ・ママが 「ちょっと貸してごらん・・・」と、マウスを奪い取って操作してしまうのは絶対にNGです。

子どもは、「これをクリックすると、どうなるのかな?」というちょっとした刺激が創造力の源になっています。

誰かに手を出された時点で学習への意欲を失うものです。

パソコン・タブレットは、故意にたたきつけたりしない限り壊れないので、安心して触らせてください。

POINT

  • 操作に手を出さない
  • 端末をドンドン触らせる

2. 口を出さない

プログラミングを指導するときは、間違えていることに気づいても指摘はしないようにしてください。

子どもが間違えているところを見てしまうと、「違うでしょ。そうじゃない、こうでしょ!」と、ついつい言いたくなるものです。

ですが、手を出さないことと同様に、口も出さ無いようにしてください。

オリジナルのプログラムを楽しく作っていたのに、横から口を出されたれることで、親の顔色をうかがいながらプログラムを作るようになり、学習のモチベーションはダダ下がりします。

子どものプログラミング学習は「自分で作ったものがどのように動くか」という作成と検証の繰り返しが重要です。

「なんで?」「どうして動かないのかな?」「こうかな?」と、トライ&エラーを繰り返しあらゆる方面から検証し、自分で根気よく考えることで、思考力・創造力を育てていきます。

POINT

  • 操作に口を出さない
  • トライ&エラーを繰り返させる

3. 否定しない

やり遂げた感満載の子どものプログラミングでも、なんじゃそりゃ!?と思う作品もあるでしょう。

しかし、人は誰でも否定されて、いい気分ではいられません。

プログラミングは、自分の創造の世界を作品にしたものです。それを「それはおかしいよ?」などのように言われると、人格を否定された気持ちになり、プログラミング学習を苦手になる恐れもあります。

そんな時でも、「それいいね!」をまるで大発見でもしたような笑顔で返してあげてください。

実はこの「承認」がプログラミングを教える中で一番大事なことです。

後々、迷いに迷って次のステージに進めないとき、良い思い出であれば「あの時いじっていたアルゴリズムが使えるかも?」とふと引き出されて、意外なところで役に立つかもしれません。

POINT

  • 作品は「それいいね!」と承認を連呼する
  • どのアルゴリズムがどこで役に立つか分からない

ワンダーボックス(ワンダーラボ株式会社)

プログラミングやパズル・迷路などを用い、試行錯誤を通じて数理的な力を培うおススメの教材です。

POINT

  • デジタルツール(タブレッド・スマートフォンなど)でプログラミングを学習できる
  • お子さんの「創造力や表現力」を伸ばす創作ができる
  • 生活スタイルに合わせて、学習時間制御をすることも可能

学習内容思考力、戦略、プログラミング、サイエンス、エンジニアリング、アート、総合
学習機材専用アプリ、送付キット
価格3,700円/月~

子どものプログラミングの主な学習方法

子どものプログラミングの学習方法は、主に3つの方法があります。

子どもが楽しくなければ続けることが出来ません。どのような学習方法に興味があるか相談しながら選ぶことが大切です。

1. 学習サイトやアプリで学ぶ

自宅でも、パソコンやタブレット・インターネット環境があれば、プログラミング学習サイトやアプリを試すことができます。

多くの学習サイトは無料でダウンロードすることができます。※費用がかかっても、ほぼ1,000円以下で購入できるものです。

学習サイト・アプリは、ゲーム感覚で学べるため、楽しみながら思考力を高めていくことができます。

学習サイトで学ぶメリット

  • 自宅でもインターネット環境があれば学習できる
  • ゲーム感覚で楽しく学ぶことができる

2. 本やおもちゃなどで学ぶ

プログラミングは、幼い頃から学べるため、絵本やおもちゃ・ロボットなど遊びの中でプログラミングを楽しめるものが多数販売されています。

本やおもちゃなどでも質が高いものが多く、幼児から小学校低学年でも、簡単に身に付くように工夫されているため、飽きることなく続けることができます。

本・おもちゃで学ぶメリット

  • 幼い子どもの学習に人気
  • 飽きることなく学習できる

3. スクールや教室で学ぶ

子どものプログラミングスクールは、継続的に受講することでレベルアップしていきます。

子どもに合わせた学習プランを立てることができるので、効率よく学習することができます。

また、他の子と一緒に学習することでコミュニケーション力が高まり、質疑応答がしやすい環境にあるためプログラミング以外においても多くのことを吸収できる場所になります。

スクールは一見すると費用が高いように思えますが、挙げられないほどのメリットがあるため、一度無料体験に行って決めることをおススメします。

なお、プログラミングスクールを選ぶときには、次の3点を満たしているか意識してみましょう。

プログラミングスクールを選ぶポイント

  • 子どもが楽しめるようなカリキュラム
  • スクールの学習目的が明確
  • 時間に負荷のない学習カリキュラム

まとめ

プログラミングは、迷いながら、間違いながら、どんどん自分の力で学習するものです。

ただ、子どもたちが自身のつくりたいものを思い通りに表現できる環境・カリキュラムをつくることは重要なため、パパ・ママの協力は不可欠です。

子どもにぴったりの学習方法を選び、楽しみながらプログラミングのスキルを習得してください。

この記事をここまで読んで頂きありがとうございました。




「子どものプログラミングの教え方」に興味のある方はこちらの記事も読んでいます